アーユルシャンティ こころとからだに向き合う マインドフルなオトナ女性のための ヨガウェア |
「教育とは自分を知り、他者と世界を受け入れるためのプロセス」Vol.1 Yuki Imoto 井本由紀さん 慶應大学専任講師 |
![]() 長年ヨガをされつつ、
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__由紀さんは普段どんなお仕事をされていますか? 由紀:大学の専任講師です。文化人類学と外国語教育が専門です。頭だけではなく、心と身体で学ぶことについて研究し、実践しています。 __そんな仕事は人生の中でどんな役割ですか? 由紀:私はシンガポールで生まれ、日本、イギリスといくつかの文化の中で育ち、様々な国を旅してきたからか、アイデンティティについて考える機会が多かったように思います。 生きるうえでの問いや葛藤が、自分の研究や教育の仕事に結びついています。教育とは己を知るため、自分と他者と世界を受け入れるためのプロセスだと思っていますが、特に最近は、自分の心と身体に寄り添うことが重要なのだなぁと感じています。 ![]() 由紀:そうですね、教育と研究にかかわれて、本当にありがたいです。気づきに基づくひらかれた場づくりがライフワークだと思っています。仕事は学びであり、自分を変えていく場でもありますね。 __研究や大学のお仕事など日々忙しそうですが、ゆっくりしたいときに行く場所はありますか? 由紀:海に行きます。あと大学では研究室の窓から空を見たり夕陽を見たりしながら心を整えて、肩の力みを抜くようにしています。 ![]() __食に関して意識していることがあれば、教えてください。 由紀:自分の身体を内側から意識するようになって、食べるものに関心が出てきました。 体の声を聞いて、それに合わせて食べることを心がけています。 去年、10日間の瞑想リトリートに参加したのですがその最中とその後から、小麦を食べると違和感があると気づいて、いまはお米中心にしています。でもそれにとらわれて絶対にグルテンフリーにするというのではなく、自分の身体の傾向を知って意識していければと思っています。 __体の声を聞く、とても共感できます。では、年齢をかさねるにつれて楽しいと感じることは? 由紀:同じ楽曲を幼いときから聴いていても10年前、20年前、30年前と今では違って聞こえたりしますよね。文学作品とか、学術書とか、建物とか風景とか人間関係でもそう。あるものをより深く知ったり味わったりすることができるようになっている自分の変化を感じ取るのが面白いです。 __生き方が既に素敵な由紀さんですが、そんな由紀さんが思う素敵な女性とは? 由紀:しなやかなひと。かろやかで柔らかく、芯もある。強さも重要だと思います。強さがないと本当にやさしくなれないし、真と思う道を歩むことができないから。自分はまだまだです。 __ヨガを長くされているそうですが、ヨガとの向きあい方は? 由紀:ヨガはイギリスで大学院に通っていた頃に出会い、14年ほど続けています。 最初はエクササイズのために始めましたが、それから3年から4年経ったある時、ヨガは全てにつながっているという気づきがありました。たとえば、子供の頃からヴァイオリンを習っていたのですが、意識の向け方や呼吸・心・体を一体にすることなどがヴァイオリンとヨガは同じだと思ったんです。生きること全てとつながっていると気づいてからもっと興味がわいてヨガ哲学、瞑想に深まっていきました。ヨガにとらわれず、様々な伝統や文化の観想技法に興味が出てきて、今の仕事や研究に結びついてきています。 今はヨガはマインドフルな状態になるための実践の場所になっています。 ![]() __なぜ今マインドフルネスがこれほど注目され、必要な状態になってきていると思いますか? 由紀:情報があふれ、時間に追われ、ストレスや不安が多い環境に置かれているからこそ、マインドフルネスを意識する必要性を感じる人が多いのでは。2000年代のヨガブームを経てマインドフルネスが現代人に受け入れられやすくなったとも受け止めています。時代のいろいろな要素が相まって、ずっと走り続けるのではなく、立ち止まって今この瞬間に注意を向け、感じ取ること、ありのままを受け入れることの可能性が認識されるようになったのではないか思います。 もちろんヨガ同様に、マインドフルネスは新しいものではなくて、古来の智慧。近代文明そして現代社会のありかたを見直すためのヒントが仏教の教えなどから、形を変えつつ見出されているのではないでしょうか。 __10年後は、どんな自分でいたいですか? 由紀:より自然体で自由な感覚になれていたらと思います。ジェンダー、年齢、エスニシティ、あるいは時間そのものなど、あらゆる「枠」が揺らいでいる時代ですから。 人と繋がっていて、寛容で思いやりのあるコミュニティの中で共生していたい。あと、もっといろいろ循環(還元)させていたいです。 最後にアーユルシャンティのウエアの感想を教えてください。 由紀:肌触りが本当にやさしく、作り手の誠実さと繊細さが伝わってきます。そして着てみると、フィット感が抜群。どこも引っ張られたり食い込んだりするところはなく、ウェアが長年のお友達のように感じられます(笑)。 __知的な好奇心と魅力にあふれる由紀さん、 今日はありがとうございました。 |